眠っている間に呼吸が止まる病気です。
気道(鼻や喉)が何らかの理由で塞がってしまい、呼吸できず、窒息状態になります。
症状は、激しく大きないびきです。そのいびきが10秒以上、時には60秒位消失し、再度激しいいびきが再現、その繰り返しが見られます。無呼吸が毎晩起きると、日中の眠気や集中力低下をまねき、居眠り運転などの交通事故や仕事の作業能力低下につながります。このような状態を放置しておくと、高血圧や心筋梗塞、脳卒中などの疾患を引き起こすと言われています。
問診票の記入・医師の診察後、胸部レントゲン等の検査を行ない、簡易検査機器の予約・貸出を行ないます。
前回の検査結果と簡易検査の結果説明をおこないます。(必要と判断されれば、精密検査である睡眠ポリグラフィ(PSG)検査の予約を行ないます。)
簡易検査及び精密検査の結果により重症度を判定し、最適な治療法をおすすめします。
スクリーニング検査でAHI40以上、または確定診断でAHI20以上で保険診療でのCPAP治療が適用となります。
CPAPとは、鼻に装着したマスクから空気を送りこむことによって、ある一定の圧力を気道にかける方法です。いまや睡眠時無呼吸症候群(SAS)のもっとも重要な治療法となっています。
健康な人であれば、息を吸うと横隔膜が収縮して胸腔がひろがり、胸腔の中が陰圧になります。この陰圧によって空気が鼻の穴からのどを通り、気管から肺に流れこみます。しかし睡眠時無呼吸症候群(SAS)の患者様はこの陰圧によって、のどのやわらかい組織が内側にひきこまれ、気道が狭くなってしまうのです。狭くなった気道を空気が通ると、まわりの組織が振動します。これがいびきです。
完全に狭くなってしまうと、無呼吸となってしまいます。
CPAPを使うとその風圧により、のどの中にスペースが確保され、やわらかい組織を強制的に押し開きます。すると患者様は鼻でスムースに呼吸をすることが出来るようになるのです。
CPAP(持続式陽圧呼吸療法)を使うと、ほとんどの患者様が使ったその日からいびきをかかなくなり、朝もすっきり、昼間の眠気も軽くなり、消えることもあります。重症の睡眠時無呼吸の患者様では、CPAPを使わなかった患者様より長生きをすることも分かっています。